新着情報
不自然な塗装業界――値上がりの時代に、なぜ「あり得ない安さ」が存在するのか
世の中では、生活に関わるほとんどのものが値上がりしています。
原油やナフサ価格、物流費、人件費などの影響を受け、塗装工事に使用する塗料やシンナー、副資材についても、以前と同じ価格では仕入れられない時代になりました。私たちが現場で扱う材料の中には、数年前と比べて大幅に価格が上昇したものもあります。
それにもかかわらず、塗装業界では今もなお、材料費や人件費を考えると不自然に感じるほど安い見積書が出されています。
「今だけの特別価格です」
「足場代を無料にします」
「キャンペーンなので大幅に値引きできます」
こうした言葉で契約を急がせる営業も、残念ながらなくなりません。
もちろん、企業努力によって価格を抑えること自体が悪いわけではありません。しかし、塗装工事には必ず必要な材料費、人件費、安全管理費、足場費用、廃材処分費、現場管理費などが発生します。
必要な費用を極端に削れば、そのしわ寄せはどこかに現れます。
安い見積りの裏で削られるもの
塗装工事は、完成直後だけを見れば、多くの工事がきれいに見えます。
しかし、本当の差が現れるのは数年後です。
高圧洗浄や下地補修が不十分だった、必要な下塗りが省略されていた、規定の塗布量が守られていなかった、乾燥時間を確保せず次の工程へ進んでいた――。
こうした部分は、工事が終われば見えなくなります。
人件費を極限まで絞り、短い工期で多くの現場を回そうとすれば、職人一人ひとりに無理がかかります。その結果、必要な工程を省略したり、作業を急いだりする状況が生まれやすくなります。
これは、職人個人だけの問題ではありません。
安さだけで契約を取ろうとする会社の経営方針や、現場に十分な時間と費用を与えない仕組みにも原因があります。
反対に、高額な契約だから安心とも限りません。
高い金額で契約しても、実際には必要な下地処理を行わず、塗りやすい材料を使い、見える部分だけを整えて終わるケースもあります。
つまり、価格の高い・安いだけでは、工事品質は判断できないのです。
前回の工事内容を説明できない現実
私たちが二回目、三回目の塗り替えをご検討されているお客様の建物を調査すると、前回の工事に関する資料をお持ちでないケースが非常に多くあります。
使用した塗料の商品名が分からない。
下塗り材が何だったのか分からない。
何回塗ったのか記録がない。
シーリングを打ち替えたのか、増し打ちだったのか分からない。
保証書はあるものの、保証対象や免責事項が明確ではない。
これでは、次の塗り替えを正しく計画することが難しくなります。
本来、塗装工事は「塗って終わり」ではありません。
どこに、どの材料を、どのような工程で施工したのかを記録し、次回のメンテナンスへ引き継ぐことが大切です。
だから冨山塗装では、使用材料と施工工程を写真に残し、完工後には施工内容をまとめた「お家カルテ」と保証書をお渡ししています。
これは特別なサービスというより、責任ある施工会社として当然行うべきことだと考えています。
カタログの美しさと塗料の品質は別の話
現在は、塗料のカタログも非常に華やかになりました。
高級感のあるデザイン、長期耐久をイメージさせる言葉、分かりやすい比較表など、消費者の目を引く工夫がされています。
しかし、カタログが立派だからといって、その塗料がすべての建物に適しているわけではありません。
同じ塗料でも、外壁材、既存塗膜、立地条件、湿気、塩害、日当たり、施工方法によって結果は変わります。
塗料の商品名だけで工事品質が決まるのではなく、建物の状態を見極め、適切な下塗り材や施工工程を選択できるかどうかが重要です。
それでも一部の業界では、「売りやすい塗料」「利益を確保しやすい商品」「カタログで説明しやすい仕様」が優先されているように感じます。
そして工事後に問題が起きても、「安さだけで選んだお客様にも責任がある」と片付けられてしまう。
私たちは、そんな考え方には賛同できません。
専門知識を持たないお客様に対して、正しい情報を伝え、間違った選択をさせないことも、施工会社の責任だからです。
私たちが行うのは、特別なことではありません
株式会社冨山塗装が大切にしているのは、派手な営業手法でも、大幅な値引きでもありません。
建物を正しく調査する。
必要な補修を行う。
適切な材料を選ぶ。
規定の工程と塗布量を守る。
施工内容を写真と書類に残す。
工事後も定期的に点検する。
お客様とのご縁を大切にする。
私たちが行っているのは、塗装会社としてやるべきことを、淡々と積み重ねることです。
その当たり前を続けることが、最も難しく、最も大切なことだと考えています。
被害者を減らし、真面目な会社が選ばれる業界へ
塗装業界には、誠実に仕事へ向き合い、お客様の住まいを本気で守ろうとしている会社や職人が数多くいます。
しかし、その一方で、過剰な営業トークや不透明な契約、必要な工程を省いた工事によって、後悔される方が今も絶えません。
私たちは、目の前のお客様に良い工事を提供するだけでなく、業界全体を少しでも良い方向へ変えていく必要があると考えています。
現在、水面下では新しい事業も進めています。
同じ志を持つ仲間と共に、塗装工事の被害者を一人でも減らし、誠実に施工する会社が正当に選ばれる仕組みをつくるための挑戦です。
まだ詳しい内容をお伝えできる段階ではありませんが、これまでの経験を活かし、消費者と真面目な施工会社の双方を守れる取り組みにしていきたいと考えています。
創業から60年。
これまで支えてくださったお客様とのご縁を大切にしながら、守るべきものは守り、変えるべきものには挑戦する。
これからも株式会社冨山塗装は、やるべきことを誠実に積み重ねてまいります。
本日で法人化して18期が終わります。
明日から19期が始まります。
ノベルティグッズや新しいロゴへの移行など、わくわくする事も沢山やっていきます!
引き続き、地元密着の精神で街に笑顔を届けていきたいと思います。


