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塗り替え工事。塗料名で選ぶ時代は終わりです
外壁塗装で本当に大切なのは「何を塗るか」より「どう守るか」
外壁塗装や屋根塗装を検討される際、多くの方がまず気にするのは塗料の種類です。
シリコン、フッ素、無機、ポリウレア――
今はさまざまな塗料があり、「どれが一番いいのですか?」というご質問を多くいただきます。
ですが、現場を見続けてきた立場からお伝えしたいのは、塗料名だけで判断すると、本質を見失いやすいということです。
たとえば、シリコン塗料。
一口にシリコンといっても、石油缶1本あたりの価格には大きな差があります。安価なものから高品質なものまで幅があり、「シリコンだから安心」とは言い切れません。
値段を安く見せるために、できるだけ安価な材料を使い、希釈や塗布量、工程管理で帳尻を合わせるケースもあります。聞き慣れた塗料名だからこそ、お客様が安心しやすく、そこに営業的な狙いが生まれることもあるのです。
次に、かつて最上級とされてきたフッ素塗料。
近年は住宅塗装の見積りで、以前ほど見かけなくなってきました。
その背景には、主要メーカーが工業分野や特殊用途へ軸足を移していること、そして原材料コストの高騰があります。結果として、住宅市場ではフッ素塗料の単価が上がり、無機塗料と同水準になるケースも増えました。
そうなると営業上は、「より高性能」「より長持ち」と訴求しやすい無機塗料へ提案が移っていきます。つまり、フッ素が悪いのではなく、住宅市場における立ち位置が変わってきたということです。
その無機塗料も、決して万能ではありません。
確かに耐候性は高く、優れた塗料です。ですが、硬い塗膜を形成するため、建物の動きや下地の状態によっては追従性の面で注意が必要な場合があります。高性能であるがゆえに、下地処理や施工精度の影響も大きく受けます。つまり、「無機だから安心」ではなく、建物との相性と正しい施工があってこそ活きる塗料なのです。
また、無機と書かれてれば無機塗料と勘違いされるお客様が非常に多いようです。シリコン塗料と同じで、甲乙丙様々な品質、価格が存在しています。
さらに最近注目されているのが、ポリウレア塗料です。
従来の2液形ポリウレアは、専用設備や特殊な施工条件が必要で、住宅用途にはハードルが高い材料でした。しかし、KFケミカル社が開発した1液形ポリウレア塗料の登場により、その可能性は大きく広がりました。
ローラー施工が可能となり、クリヤーだけでなく着色型下塗り材を使うことで、色褪せた破風板や雨どいにも対応できるようになりました。すでに多くのハウスメーカーでも採用が始まっている、非常に注目度の高い塗料です。
ただし、ここにも大切な前提があります。
ポリウレアは決して安い工事にはなりません。そして、独特の粘りや仕上がり感があるため、誰が塗るのかが非常に重要です。従来の吹き付けではなく、手作業のローラー施工だからこそ、知識・経験・技術の差が仕上がりに直結します。材料が優れていても、扱う側の理解が浅ければ本来の性能は発揮されません。
そして最後に、最もお伝えしたいことがあります。
それは、大切なのは「今いくら」より「将来いくらかかるか」という視点です。
たとえば、安さ優先で塗り替えをしても、塗膜の持ちが悪ければ再塗装の周期は早まります。
さらに、下地処理不足や防水機能の低下によって、外壁材の張替えや屋根の葺き替えが必要になれば、塗装とは比べものにならない大きな費用がかかります。目先の価格だけで判断した結果、長い目で見ると大きな出費につながることは珍しくありません。
私たち冨山塗装が大切にしているのは、塗料の名前で選ばせることではありません。
建物の状態、既存塗膜との相性、将来のメンテナンス計画、ご予算とのバランス。そこまで含めて考えたうえで、そのお住まいに本当に合った仕様を提案することです。
塗ることよりも、間違えさせないこと。
それが、私たちの考える塗装工事の本質です。
最後になりますが、昨今のコスト高は塗装業界にも大きな影響を与えています。
材料費や諸経費、労務費が高騰するなかで塗り替え業界は、値段のたたき合いをしています。
それは、契約さえ取れば、後はのらりくらりと現場を終わらせれば良いという習慣が根付いているからです。契約さえ取れば、いくらでも工事内容は誤魔化して利益だけは確保する業者が多いからです。
訪問販売がきたら
「自分の家が狙われている」
と認識してください。
塗装業者を名乗るは簡単です。だから逃げるのも簡単なのです。

三代目社長 冨山達也
