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欠陥塗装⑤ 値引きの裏側
なぜ“大幅値引き”ができるのか?その構造
「今日決めてくれたら30万円引きます」
「今月中なら特別価格にできます」
外壁塗装の見積りで、こうした言葉を聞くことがあります。
もちろん、値引き=悪ではありません。
ただし――
値引きの根拠が説明できない場合は注意が必要です。
塗装工事は“定価商品”ではなく、
材料・人工・工程で原価がほぼ決まる工事だからです。

値引きが成立する3つのパターン
大幅値引きが出る場合、理由はだいたいこの3つです。
① 最初から上乗せしている(値引き前提の見積り)
最初の金額を高めに提示し、
「値引きして得した気分」を作る方法です。
この場合の怖さは、
見積りが適正かどうか判断できないこと。
値引き後の金額が“相場に見える”よう調整されるため、
比較が難しくなります。
② 仕様・工程で調整している(見えない部分が削られる)
塗装は完成すると見た目が整います。
だから削られやすいのは“見えない工程”です。
例)
- 塗布回数を減らす(3回→2回)
- 下地処理を簡略化(洗浄・ケレン・補修)
- シーリングを部分施工にする
- 下塗り材を安価品に変更
- 「同等品」へ切り替える
大幅値引きが可能になるのは、
この“調整余地”があるからです。
③ 集客費(紹介料・手数料)を回収する前提の価格設計
一括見積サイトなどでは、
施工店側に紹介料や成約手数料が発生する場合があります。
その場合、
契約を取るために見積りを安く見せる
→ 工事の中で帳尻を合わせる
という流れになりやすく、
ここでも“見えない工程”が狙われやすくなります。
値引きで一番怖いのは「説明が曖昧」なこと
問題は、値引きの金額そのものより、
✔ 何を削って値引きしているのか説明がない
✔ 見積書が「一式」だらけ
✔ 塗料名や塗布回数が書かれていない
こうした状態で契約すると、
後から「証明」ができません。
完成後に不具合が出ても、
「それは経年劣化です」
「保証対象外です」
となりやすいのが現実です。
10%以上の値引きは“中身確認”が必須
塗装工事で10%以上の値引きが出たら、
まず確認してほしいことがあります。
値引きが出た時に聞くべき5つの質問
① 使用塗料の商品名は正式名称で書かれていますか?
② 下塗り材も商品名で明記されていますか?
③ 塗布回数(下塗り1回+上塗り2回)は明文化されていますか?
④ シーリングは全面打替えですか?範囲は明確ですか?
⑤ 全工程写真報告はありますか?
この5つが揃っていれば、
値引きがあっても安心度は上がります。
ただ、値引き額が大きいほど、お得感ではなく何か裏にあると感じてください。
冨山塗装の考え
私たちは、大幅値引きを前提にした見積りは行いません。
その代わりに、
- 仕様を明文化(商品名・塗布回数・工程)当社は塗装カルテと呼んでいます。
- 下地処理を見える化(写真報告)
- 現場責任者は一級塗装技能士が管理
「価格」よりも「中身」で納得していただくことを大切にしています。
それは、結果的にお客様の笑顔に直結していると確信しているからです。
塗ることよりも、間違えさせないこと。
10年後に「この選択でよかった」と思える工事を基準にしています。
次回は、さらにトラブルが起きやすいテーマ。
【欠陥塗装⑥ 10年保証の落とし穴】
“保証年数”より大切な「保証の中身」を解説します。

株式会社冨山塗装
三代目社長 冨山達也
